膀胱がん

■膀胱がん

<症状>

  • 膀胱がんの罹患率は、男女とも60歳以降で増加し、男性は女性の約4倍です。
  • 痛みなどの自覚症状はなく、多くは目で見ても分かる肉眼的血尿がみられます。
  • 発生部位によっては、頻尿や排尿痛、下腹部(膀胱部)の痛み、尿意の切迫などがみられます。

<原因>

  • 喫煙や有機溶剤が原因になることがあります。
  • ほとんどは膀胱の内側の粘膜にがん細胞が発生します。

<治療>

  • 症状に応じて膀胱内のがん組織を切除する手術を行います。
  • 表在性の膀胱がんの場合は、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)が適応となります。膀胱内に膀胱鏡を入れて内視鏡で確認しながら切除する方法です。再発しやすいため、膀胱内に抗がん剤を注入することもあります。
  • 悪性度の高いものや、ある程度進行した場合膀胱全摘除術となります。骨盤内のリンパ節の摘出と膀胱の摘出のほかに、男性では前立腺と精嚢、女性では子宮を摘出します。また、尿道も摘除することがあります。
  • 膀胱を摘出した後は、新しく尿路をつくります。
  • 転移があるような進行がんの場合は、抗がん薬による治療が行われます。放射線併用治療も行われています。
  • 手術の前に抗がん剤治療を行う場合もあり、術前補助療法といいます。手術の後に抗がん剤治療を行う場合は、術後補助療法といいます。