子宮下垂・子宮脱

■子宮下垂・子宮脱

<症状>

  • 子宮下垂は、子宮が下がって膣内にとどまっている状態で、下腹部や外陰部に違和感や圧迫感があります。
  • 子宮脱は、子宮が膣からはみ出ている状態で外部と接触して不快感を生じ、出血やただれ、おりものの増加、歩行困難などがみられます。
  • 脱出部が大きくなると、腫れや潰瘍がみられるようになります。また体重の重みなどで圧迫され、排尿困難や頻尿をともないます。

<原因>

  • 子宮は、いくつかの靭帯や骨盤底の筋肉などで支えられています。中高年になると、この支える力が弱くなり子宮が下垂してきます。
  • 分娩回数が多い人、産後に無理をされた方、頑固な便秘症で腹圧をかける機会が多い方などが子宮下垂・子宮脱になりやすいといわれていますが、体質的な影響もあり、はっきりした原因はわかっていません。

<治療>

  • ペッサリーを挿入して子宮が脱出しないようにする方法が多く用いられています。
  • ペッサリーは、3ヶ月に1回ほどは診察を受け定期的に交換する必要があります。また腟炎などの合併症を起こす可能性もあります。
  • 手術治療は、子宮そのものを摘出して膣を縫い縮める方法、子宮頸部を切開して膣壁を縫い縮めることで子宮を温存する方法があります。