アテローム血栓性梗塞症

■アテローム血栓性梗塞症

<症状>

  • 頸動脈(内頸動脈)や脳内の比較的太い血管が詰まり、血流が途絶えてできた梗塞をいいます。
  • 麻痺やしびれなどの感覚障害、意識障害、失語(思うように話せない、話の理解ができない)などの症状が出現します。
  • 徐々に血管が詰まる場合は、症状が数時間から数日にわたって進んでいきます。
  • 発症する前段階として、一過性脳虚血発作(症状が24時間以内に消失する)がみられる場合があります。この場合、症状が落ち着いたからといって安心せずに、早めに医師の診察を受けましょう。

<原因>

  • 血液中のコレステロールなどが増えると、動脈の内壁にアテローム(粥腫)が沈着し、コブになって盛り上がってきます。これを、アテローム硬化といいます。
  • アテローム硬化が進んでくると、血管の内壁が傷つき、その部分を修復しようと血小板が働き、血栓をつくります。この血栓が血管を詰まらせ、血流障害を起こします。
  • 危険因子としては、喫煙、肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症などがあげられます。

<治療>

  • 血栓進展や再発予防のために、血液が凝固するのを抑制する抗凝固薬や血栓の元になる血小板の働きを抑制する抗血小板薬(アスピリンなど)が使用されます。これらと併用して、脳のむくみをとって、脳の組織へのダメージをできるだけ抑制する治療が行われます。
  • 上記のほかに、手術などの外科的治療が行われる場合もあります。