骨粗鬆症

■骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

<症状>

  • 骨からカルシウムが溶け出し、骨密度(骨量)が減って骨がもろくなる状態をいいます。
  • X線検査をすると、骨が軽石のようにスカスカで弱くなっているのがわかります。
  • 骨がもろくなると、軽くつまずいただけでも骨折しやすくなります。(脆弱骨折)
  • 高齢の女性の場合、背中や腰などの慢性的な痛みが出現し、背中が曲がって丸くなり身長が低くなります。また、重いものを持ったり、転倒することにより、脊椎圧迫骨折(背骨の骨折)を生じることがあります。
  • 60歳以後の男女では、転倒などによる大腿骨頸部骨折(太もものつけ根の骨折)橈骨遠位端骨折(手首の骨折)が多くみられます。

<原因>

  • 骨粗鬆症は60歳以上の女性に多く発生します。これは、閉経期の40~50歳代から女性ホルモンの分泌と骨密度(骨量)が急激に減少するためです。
  • 老化により、ビタミンDが不足し骨をつくる作用が低下するのも原因としてあげられます。
  • 病気の治療で、腎皮質ステロイド薬を長期間服用していると、骨粗鬆症の発生を促します。
  • 上記のほかには、遺伝、運動不足、日光浴不足、偏食、過度のストレスなどが骨折の誘因となります。

<治療>

  • 骨粗鬆症が軽い場合は、食事療法と運動療法で様子をみていきます。食事療法では、カルシウムやビタミン類などを含む食品を多く摂取していきます。運動療法では、散歩や軽い運動など、適度な運動を心掛けます。
  • 骨粗鬆症自体の治療としては、食事療法に併せて、骨の形成を進めるカルシウム製剤や活性型ビタミンD剤、骨の吸収を抑えるカルシトニン、ビスフォスフォネートなどを使用していきます。