肺結核

■肺結核

<症状>

  • 肺結核は、結核菌の感染によって起こります。
  • 感染初期には自覚症状はほとんどありません。
  • しだいに体内で結核菌が増殖してくると、発熱、咳、痰(血痰)、寝汗、胸痛などがみられます。また倦怠感や食欲不振、発熱(37~38℃代で多くは夕方に高くなる)、体重減少が起こることもあります。
  • さらに進行すると、高熱(39~40℃代)や喀血、呼吸困難などがみられるようになります。
  • かぜやインフルエンザとの違いは、微熱や咳・痰がいつまでも続き長引くことです。

<原因>

  • 結核菌を排菌してる人の咳やくしゃみを介して、飛沫感染します。
  • 結核菌に感染しても、免疫力が強い健康な人は、結核菌の増殖を抑えられ、すぐに発病しません。しかし、結核菌は完全に死滅しないため、過労や栄養不良などで免疫力が低下すると増殖を始めて、肺結核を発症させてしまうことがあります。
  • もともと免疫力が弱い人は、感染後早い時期に発病します。

<治療>

  • 排菌している人や体力が低下している人は入院して治療が必要となります。
  • 肺結核の治療は、薬物療法がほとんどで、結核菌に強く作用する抗結核薬(イソニアジド、リファンピシン、エタンブトール、ピラジナミド)が中心で3~4種類の薬剤を組み合わせて使用します。
  • 症状にもよりますが、およそ6ヶ月~1年間服用します。
  • 薬物療法は結核菌を絶滅させることが目的のため、途中で自己判断で中止してしまうと、結核菌が再燃して完治するのが難しくなります。
  • また、中途半端に使用すると、体内に残った結核菌に耐性ができて、薬の効かない菌になってしまいます。そのため、症状が治まっても、勝手に薬を中止しないようにして下さい。
  • 薬物療法のほかには、免疫力が低下しないように規則正しい生活を心がけます。そのためには、栄養バランスのよい食事と十分な睡眠、適度な運動などが大切となります。

<ツベルクリン反応とBCGについて>

  • 結核菌に対する免疫力をつけるために、BCGワクチンを接種し発病を予防します。
  • 結核菌に感染しているかどうかは、ツベルクリン反応検査により診断します。ツベルクリンという液を腕の内側に皮内注射して、48時間後に判定していきます。
    • 発赤の長径が10mm未満ならば陰性
    • 発赤の長径が10mm以上であるが、硬結や二重発赤はない場合は弱陽性
    • 発赤の長径が10mm以上で、硬結を認めるようになれば中等度陽性
    • 発赤の長径が10mm以上で、水疱や二重発赤を認めるようになれば強陽性となります。
  • ツベルクリン反応が陰性の人は、結核に対する免疫がなく、今後感染する危険性があるため、BCGワクチンを接種し免疫をつけます。
  • 2003年4月に結核予防法が改正され、乳幼児期の重症結核などを早期に予防するために生後6カ月未満の乳幼児にツベルクリン反応検査は行わず、直接BCGを接種することになりました。

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