■網膜剥離
<症状>
- 飛蚊症(ひぶんしょう)といって、虫または小さなゴミのようなものが見える症状をはじめ、閃光やキラキラしたものが見える光視症(こうししょう)や、ものがゆがんで見える変視症(へんししょう)が出現することがあります。
- 病状が進行すると、視野欠損(カーテンがかかったように見えにくくなる症状)を生じます。剥離が中心部まで広がると、急激に視力低下がみられます。
- 網膜には痛覚がないため、痛みはありません。
<原因>
- 多くは、網膜が引っ張られて孔(網膜裂孔)が開いてしまい、その孔から眼球内の水分(液化硝子体)が網膜の裏側にまわり込むことで網膜がはがれてしまうものです。
<治療>
- 網膜裂孔だけの場合は、レーザー光線で孔のまわりを焼き固めます。
- 網膜剥離が発生し進行している場合は、入院して手術が必要となります。
- 手術は、眼球の外から治療する強膜内陥術と、内側から治す硝子体手術があります。
- 網膜剥離が発生から間もない状態の場合は、手術により回復する可能性が高くなります。しかし、網膜剥離を放置しておくと、網膜に栄養が行き渡らなくなり、手術をしても回復が見込めない場合もあります。
- 飛蚊症や光視症などの症状がある場合には、早めに眼科受診しましょう。