■斜視
<症状>
- 片方の視線は正しい方向を向いているのに、もう片方の視線は別のほうを向く状態です。
- 大人になってから斜視になることもありますが、生後間もなくから3歳ごろまでに出現しやすく、左右の黒目の位置がずれていることでわかります。
- 斜視は目の位置によって、黒目が内側に寄っているものを内斜視、黒目が外側に向いている外斜視、黒目が上を向いているものを上斜視、黒目が下を向いているものを下斜視に分けられます。(それぞれ、片方の黒目になります。)
- また、斜視がつねに存在する恒常性斜視、ときどき斜視になる間歇性斜視、一日置きに斜視になる隔日性斜視などがあります。
<原因>
- 神経系の障害や目を動かす筋肉の発達障害、遺伝などが考えられます。
- 出生時の低酸素や無酸素状態、分娩時の外傷、幼児期の高熱や頭部のけがなどが原因で生じる場合もあります。
- 上記のほか、遠視がもとでピント合わせを行うときに、目がかなり内側に寄るために斜視になることもあります。
<治療>
- 遠視が原因で起こる調節性内斜視は、眼鏡で矯正が可能です。
- その他の斜視は、視能矯正または手術を行います。
- 斜視を放っておくと弱視になることもあります。弱視の治療は小学校入学前後頃までに行わないと回復が困難になるため、早期発見・早期治療が必要となります。