接触皮膚炎

■接触皮膚炎

<症状>

  • 一般的には「かぶれ」と呼ばれるもので、激しい赤みと腫れ、かゆみが生じます。
  • 程度や体質にもよりますが、強い刺激が加わった場合には、かゆみや痛みを伴う発赤、水ぶくれ(水疱)、ぶつぶつ(丘疹)がみられ、熱感をともなうこともあります。
  • 毒性のものに触れた場合は、皮膚がむけ、潰瘍になることがあります。

<原因>

  • 毒性のある動植物、強い酸・アルカリなどの家庭用・業務用化学物質、灯油やガソリン、またアレルギー性として、化粧品、毛染め料、香水、アクセサリーなどの金属、ゴム製品や皮革の加工に使われる化学物質、植物、果実、外用薬・消毒薬・点眼薬など、原因になる物質は多岐にわたっています。
  • 他に、肌着との摩擦などもあげられます。

<接触皮膚炎の分類>

  • 一次刺激接触皮膚炎
    • 刺激になり得る物質が皮膚につくことで起こる皮膚炎で、誰にでもできます。
      (酸・アルカリ等の化学物質や洗剤や毒性のあるものなどによる湿疹)
  • アレルギー性接触皮膚炎
    • 特定の物質に対してアレルギー反応を起こす人だけに生じる皮膚炎です。
      (アクセサリーなどの金属かぶれが代表的です。)
  • 光接触皮膚炎
    • 皮膚についた物質に光が当たって反応を起こす光毒性接触皮膚炎と、皮膚に光が当たるとかぶれができる光アレルギー性接触皮膚炎があります。

<治療>

  • まずは、いつ、どこで、どのようなものに触れたかなど問診・診察をもとに、原因をつきとめることが重要です。
  • 原因物質を特定するためにパッチテストを行います。接触皮膚炎、特にアレルギー性接触皮膚炎の検査として最も標準的な方法です。専用のテスト用材に、接触源と考えられる物質を乗せ、これを背部や前腕に貼付します。その後、48時間後、及び72時間後に剥がし、各々30分後に基準に従い判定します。
  • 光パッチテストは、光アレルギー性接触皮膚炎の検査法でパッチテストに紫外線照射を組み合わせて行います。
  • 接触性皮膚炎の多くは、原因物質を避けることで自然治癒することが多いため、重要なポイントは、その物質に触れないことです。
  • 皮膚炎の程度や部位に応じて、抗ヒスタミン外用薬、副腎皮質ステロイド外用薬を使い分けます。
  • 皮膚炎が広範囲に起こり症状が強い時は、外用薬と内服薬を併用することがあります。