誤嚥性肺炎

■誤嚥性肺炎

<症状>

  • 高齢者に多い病気です。
  • 一般的な細菌性肺炎にみられる様な発熱や咳はあまりみられず、痰がでます。
  • その他、元気がない、食欲がないなど、一見肺炎と分からない様な軽い症状しか現れないこともあり注意して下さい。
  • 高齢者の場合、「何となく元気がない」「食欲がない」場合は、肺炎または脱水を疑って検査を進める必要があります。

<原因>

  • 食べ物や唾液が食道ではなく、誤って気管に入ってしまうために起こります。
  • 気管に入り込んだ食べ物が、肺に入り込み肺炎を引きおこします。
  • 通常は、誤嚥から1週間程で症状が現れます。

<誤嚥性肺炎になりやすい人>

  • 高齢者
    • 高齢になると、のどの反射は鈍くなり、誤嚥しやすくなります。
  • 認知症や脳梗塞などの後遺症がある方
    • 唾液や飲食物を飲み込む嚥下機能が低下している為です。
    • 麻痺などの後遺症があると、誤嚥しやすくなります。
  • 寝たきりの方
    • 寝たきりになると、全身の機能が低下し、飲み込みに対する反射も鈍くなり誤嚥しやすくなります。
    • 自分で歯を磨けないこともあり、口の中が汚れて細菌が繁殖し、誤嚥性肺炎になりやすくなります。

<治療>

  • 原因となる細菌に作用する抗菌薬を服用、または点滴をします。
  • 細菌は耐性菌(抗菌薬が効かない菌)も増えている為、肺炎にかかるリスクの高い人は肺炎球菌ワクチン接種により免疫力を高める対策もあります。
  • また、誤嚥を予防する為の嚥下訓練をしたり、食後1~2時間以内は横にならないなどの生活管理も大切です。
  • 口腔内の細菌を減らして清潔を保つ為に、口腔ケアをする事も予防につながります。