慢性膵炎

■慢性膵炎

<症状>

  • 慢性膵炎は長期間にわたって膵臓の炎症が繰り返し起こることをいいます。
  • 膵臓の細胞が破壊されて、組織が線維化して硬くなり、膵液や酵素の分泌作用が低下します。
  • 上腹部や腰背部の持続的な痛み、食欲不振、嘔吐、腹部膨満感、黄疸、消化不良による下痢などが出現します。(医師の診察の際、上腹部を押すと圧痛がみられ、背中を叩かれると背中からお腹にかけて広がるような痛みを感じることがあります。)

<原因>

  • 過度の飲酒が原因になることが最も多くみられます。
  • 上記のほか、原因不明の特発性もありますが、胆石症の関与があげられます。

<治療>

  • 飲酒は症状を悪化させるため、禁酒が必要となります。
  • 食事療法では、過食を控えて脂肪を制限した食事に替えていきます。
  • 薬物療法では、鎮痛薬や消化酵素薬、また膵臓酵素の活性を抑えるために蛋白分解酵素阻害薬も使用し、症状を緩和させます。
  • 症状が進行して糖尿病を合併している場合は、食事療法と併せてインスリン注射が必要となります。