急性腎炎(急性糸球体腎炎)

■急性腎炎(急性糸球体腎炎)

<症状>

  • 一般には、扁桃腺炎、上気道炎、咽頭炎などにかかったあと10~14日後に発症します。
  • 尿の出が悪くなり、血尿もみられ目のまわりがむくんできます。
  • たんぱく尿もみられ、血圧も高くなります。
  • 3~5歳児に多くみられます。

<原因>

  • 細菌などに感染すると、抗原となって身体に悪影響を及ぼすため、これを排除するために体内には抗体ができます。この抗体に補体という物質が結合して免疫複合体となります。急性腎炎(急性糸球体腎炎)は、この免疫複合体が腎臓の糸球体に沈着し、その刺激で炎症を起こす病気です。
  • 原因菌のほとんどは、A群β溶血性連鎖球菌(溶連菌)です。

<治療>

  • 安静と食事療法が主体となります。また、保温にも努めます。安静お保温は、血管の緊張をゆるめ、腎臓へ流れる血液が減らないようにするためです。
  • 薬物療法では、初期の場合は抗生剤を使用します。
  • むくみが強いときには、利尿剤を使用します。
  • 食事療法では、腎機能が低下しないよう、食塩、蛋白質の摂取量を制限します。また、尿量が少ない時期は、上記に併せて水分も制限します。
  • 予後は良好で、上記の治療により、数ヶ月で尿所見の正常化が認められます。しかし、発症後約半年~1年間は尿検査による経過観察が必要となります。