腸炎ビブリオ菌食中毒(感染型)

■腸炎ビブリオ菌食中毒(感染型)

<症状>

  • 10~24時間の潜伏期間のあと、激しい腹痛、吐き気、嘔吐、下痢、発熱が出現します。
  • 菌の数にもよりますが、潜伏期間が短いほど症状が重いようで、血便がみられることもあります。
  • 比較的経過は良好で、2~3日で症状が回復することが多いです。しかし、症状が悪化することもあるため、食中毒かなと思ったら早めに病院を受診して下さい。

<原因>

  • 腸炎ビブリオ菌は、3~5%塩水を好むため主に海水中に生息しており、生の魚介類から多く検出されます。
  • 刺身を食べる習慣のある日本人がかかりやすい食中毒です。
  • この菌は、海水温が上がる夏場に多くみられるため、夏季の海産魚介類の扱いには十分注意が必要です。

<治療>

  • 症状に対し、水分補給が大切となります。
  • 下痢や嘔吐がひどく、脱水症状が激しい場合は点滴治療を行います。
  • 腸炎ビブリオは、真水や加熱に弱いため、魚を調理する際は流水でよく洗い、加熱して食べる魚料理は十分加熱することが予防法となります。
  • まな板、包丁などの調理器具を介して、他の食品へ汚染して食中毒を引き起こすこともあるため、使用後は十分に洗浄して消毒するようにします。
  • また、この菌は発育が早いため、魚を常温で放置しないよう注意します。