MRSA感染症

■MRSA感染症

<症状>

  • MRSAとは、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、Methicillin-Resistant Staphylococcus Aureusの略称です。
  • 免疫力の低下している人が感染すると発症します。感染した部位によって症状は異なります。
  • 肺炎の場合は、発熱・痰・咳・呼吸困難などの肺炎症状、腸炎の場合は、発熱・下痢・吐き気・嘔吐などの腸炎症状がみられます。
  • 血液中に菌が入る敗血症の場合は、発熱や低体温・頻脈・多呼吸、さらに関節炎・骨髄炎などを合併しやすくなります。また、ショックに陥ったり、心不全を起こすこともあります。

<原因>

  • MRSAは、大手術をしたあとや、抵抗力の弱い患者・高齢患者・気管内に挿管している患者・IVH施行患者などが院内感染しやすいことで知られる原因菌です。
  • MRSAは、鼻腔、咽頭、皮膚、腸管などに常在していることがあり、この菌が見つかった場合は、病気の原因になっているかどうかを見極めることが必要です。
  • 感染経路には、菌が常在している部位からの自己感染、医療従事者の手指や医療器具などを介しての接触感染があります。

<治療>

  • MRSA感染対策として、まず手洗いから念頭におきます。
  • 菌に有効な抗生剤(バンコマイシンなど)で治療するほか、それぞれの症状に応じた対症療法が行われます。