鳥インフルエンザ

■鳥インフルエンザ

<症状>

  • 1~3日の潜伏期間ののち、人型のインフルエンザと同様の症状(突然の高熱、咳、全身倦怠感、筋肉痛など)が現れます。
  • 症状がほとんど認められない場合もありますが、なかには、重症の肺炎や、急速呼吸不全におちいったり、さまざまな臓器の障害を起こして死に至ることがあります。

<原因>

  • 鳥類がA型インフルエンザウイルス(鳥型インフルエンザウイルス)に感染して起こります。このうち、鶏やアヒル、うずら、七面鳥などの家きん類に対して高い致死率をもつものは、高病原性鳥インフルエンザウイルスと呼ばれています。
  • 本来、鳥に感染する鳥型インフルエンザウイルスと、人に感染する人型インフルエンザウイルスは遺伝子的に異なっており、鳥型インフルエンザウイルスは人には感染しないと考えられていました。
  • しかし、1997年に香港で鳥型インフルエンザウイルスが人に感染したことがわかり、その後、オランダ、ベトナム、タイ、カンボジア、インドネシア、中国などの国々で患者の発生が確認されています。
  • 感染経路は、感染した家畜や野鳥などからの飛沫感染、あるいはその血液、分泌物、排泄物との接触によって人に感染します。
  • 鶏肉や卵を食べたことによって、人が鳥インフルエンザに感染した例は報告されていません。

<治療>

  • 鳥インフルエンザそのものに有効な人のワクチンは、まだ開発されていません。
  • 現段階では、抗インフルエンザウイルス薬のノイラミニダーゼ阻害剤での治療や、熱や咳などに対する対症療法が行われています。
  • 予防として、鳥インフルエンザや病気と思われる鳥に接触することを避けること、流行している地域にでかけない、マスクや手袋の着用、手洗いをするなどの基本的な感染予防対策が必要となります。