起立性低血圧

■起立性低血圧

<症状>

  • 寝ている状態や長時間座っている状態から急に立ち上がった時に、ふらつきやめまい、立ちくらみ、動悸などの症状が出現します。
  • 起立性低血圧は、子供や高齢者に多くみられます。
  • 高齢者の場合、食事や入浴の後に、急に血圧が下がる場合が多く注意していきます。食事や入浴の後に、だるくなり顔色不良となって、冷汗やめまいなどがみられます。

<原因>

  • 自律神経、特に交感神経は血圧の調節に重要な働きをしており、その働きが低下すると、心臓へ戻る血液の量と心臓から送り出される血液の量が減少します。そのため、立ち上がったときに、血液が下半身にとどまってしまい、脳への十分な血液が減少するために血圧が低下します。
  • 高齢者に多い食事性低血圧は、食後は食べた物を消化・吸収するために、胃に血液がたまり、脳への血流が減少するために生じます。食後30分から1時間前後にみられるのが特徴です。
  • 上記のはか、加齢による血圧の調整機能の低下や降圧薬が原因になる場合もあります。

<治療>

  • 急に座ったり立ち上ったりせず、ゆっくりと行うようにします。
  • 水分を十分に摂取します。
  • 適度な運動を心掛けます。(激しい運動は避けます)
  • 食事性低血圧では、対策として食事を一度に多く食べないようにし、食事の後はしばらく安静にします。
  • 自律神経の機能障害は、精神的ストレスも関わっており、ストレスの原因をはっきりさせ、解消していきます。
  • 暴飲・暴食を避け食事の時間を一定にし、睡眠を十分にとるよう規則正しい生活を心がけます。
  • 薬物療法として、昇圧薬や漢方薬を使用する場合もあります。