老視(老眼)

■老視(老眼)

<症状>

  • 老眼は年をとると誰にでも必ず起こり、一般に40歳頃から始まります。
  • 小さな字が読みづらくなったり、近くのものが見にくくなるのが特徴としてあげられます。
  • 「新聞などの字は、遠く離さないと読めない」「本を読んだり、夕方になってくると目が疲れて、しょぼしょぼする」「薄暗いところでは、物が見えにくい」などの症状が出現してきます。
  • 老眼を放置し無理を続ると頭痛や肩こりも出現してきます。そのため、早めに眼科受診し適切な老眼鏡を使用する必要があります。

<原因>

  • ピントを合わせる構造の老化現象により起こります。
  • 物を見るときは、毛様体筋、チン小帯、水晶体が焦点を合わせようとします。
  • 水晶体(レンズ)は、加齢とともに柔軟性が失われ徐々に硬くなっていきます。そのため、本来近くを見るときに厚くなるはずの水晶体(レンズ)が、厚くならないために調節しきれなくなり、近くのものが見えにくくなります。

<治療>

  • 衰えた調節力を老眼鏡で矯正します。近用、中近両用、遠近両用のタイプがあります。
  • 遠近両用の中には、1つのレンズに遠近ふたつの焦点を持つ二重焦点レンズや境目のわからない累進多焦点レンズがあり主流となっています。
  • 眼鏡をかけたくない人の場合は、遠近両用コンタクトレンズもあり、眼科で相談してみるとよいでしょう。
  • 老眼の視力回復の治療として、最近注目を集めているのがCK(Conductive Keratoplasty)手術です。2002年にアメリカのFDA(食品医薬品局)によって遠視に対して承認され、2004年には老眼(老視)に対しても認可を受けました。眼の角膜周辺部8~16ヵ所にラジオ波をあてる事により、角膜周辺部の組織(コラーゲン)を縮めて角膜のカーブを変える医療技術です。(通常利き目の反対側の片眼のみに行います。)