滲出性中耳炎

■滲出性中耳炎

<症状>

  • 中耳腔に浸出液がたまり、耳の聞こえが悪くなります。
  • 耳がふさがったような感覚があり、ときには耳の奥でガサガサするような音がすることもあります。
  • 急性中耳炎のような痛みや発熱はありません。

<原因>

  • 急性中耳炎が治りきらずに移行することが多いようです。
  • 耳管の機能障害や細菌感染による場合もあります。
  • 子供の場合、アデノイド(咽頭扁桃)の肥大が原因となることもあります。

<治療>

  • 基本的には、耳管通気療法を行います。
  • 成人の場合は、浸出液を排出しやすくするため、カテーテルを鼻から入れて中耳腔に空気を送り込み、中耳腔の圧を戻します。
  • 中耳腔に浸出液がたまっているときは、鼓膜を切開して特殊なチューブを挿入する手術を行うこともあります。
  • 子供でアデノイドの肥大が原因の場合は、耳管がふさがれ滲出性中耳炎をおこしやすくなったり、鼻炎や副鼻腔炎を起こしやすくなるため、切除することもあります。
  • 子供の滲出性中耳炎の治療は長くかかりますが、小学校高学年までには治ることが多いです。
  • また、小児期の滲出性中耳炎は、言葉を覚える重要な時期に耳の聞こえが悪いという問題があり、側頭骨の発育も抑えられてしまうため、成人してから別の中耳炎を発症することもあります。根気づよく通院し、耳鼻科の先生の指示に従って治療を受けてください。