■急性中耳炎
<症状>
- 耳が激しく痛み、発熱をともなうことが多く、耳が詰まった感じで、音が聞き取りにくくなります。
- 気づかないうちに化膿が進み、鼓膜がふくれ上がってズキンズキンと痛みが出現し、鼓膜を破り耳だれが出ることもあります。
- 中耳の乳突蜂巣(にゅうとつほうそう)に炎症が起きると、耳の後ろが腫れて痛みが生じます。
- 中耳炎だけでなく、内耳炎も引き起こすと、難聴とめまいも出現します。
<原因>
- 細菌やウイルスがのどや鼻から耳管を通じて中耳に侵入し、炎症が起こったものです。
- 原因菌としては、肺炎球菌やインフルエンザ菌、カタル球菌、ブドウ球菌などがあります。
- 大人もかかる病気ですが、耳管が太く短くて水平な位置にあり、免疫にかかわるリンパ系の発達が十分でない小児は、細菌が侵入しやすく、大人よりも圧倒的に多くみられます。
<注意>
- 乳児は寝かせたままミルクを飲ませると、ミルクの一部が中耳に流れ込んで中耳炎になることがあるため、飲ませる時は上体を起こしましょう。また、飲ませた後は、必ずげっぷをさせましょう。
<治療>
- 安静にして、抗生物質と鎮痛薬を内服します。点耳薬を使用することもあります。
- 痛みが激しく膿(うみ)が大量にたまっているときは、鼓膜を切開します。
- 炎症は、1~2週間で治まりますが、完治するまでには通院が必要となります。
- きちんと治りきっていないと、滲出性中耳炎に移行し、放置すると聴力にも悪影響がでます。