急性白血病

■急性白血病

<症状>

  • 血液は赤血球、白血球、血小板の血球と血漿より成っています。
  • 血球は骨の内部にある骨髄の中で作られています。
  • 白血球は、外から体内に侵入した細菌や異物をやっつけてくれる働きをしています。
  • 血球のもとになる細胞の発育が悪いために正常な白血球が作られなくなり、発育不全の白血病細胞ががん化して増殖し、正常な造血機能が低下するために起こります。
  • 増殖する細胞の種類によって急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病に分けられます。
  • 骨髄性白血病は、白血球に発育するはずの芽球が正常に発育しないで、がん化して異常増殖します。子供よりも大人に多くみられます。
  • リンパ性白血病は、未熟なリンパ球が異常増殖しがん化したものです。その結果、正常な白血球が減り、感染症にかかりやすい状態になったり原因不明の発熱が出現したりします。小児白血病の代表ともいえる疾患です。
  • 症状は、白血球が減少するために感染を起こし、発熱、多汗、倦怠感などが生じます。また、正常な造血細胞が働かないために赤血球や血小板も減少し、貧血症状(動悸、倦怠感、顔色不良など)や出血傾向(あざなどの皮下出血、鼻や歯ぐきからの粘膜からの出血など)もみられます。
  • リンパ性白血病では、関節痛やリンパ節の腫れをともなうことがあります。

<原因>

  • 骨髄性、リンパ性とも原因はわかっていません。

<治療>

  • 骨髄性、リンパ性とも、まず抗がん剤による化学療法を行います。一般的に2種類以上の抗がん剤を組み合わせて使用します。
  • 抗がん剤は、内服薬又は静脈注射薬があります。
  • 白血病細胞が脳や脊髄に浸潤している場合は、脳や脊髄に対して放射線療法が行われることもあります。
  • 上記のほか、骨髄を正常な骨髄と入れ換える骨髄移植が必要となる場合があります。