ベーチェット病

■ベーチェット病

<症状>

  • ベーチェット病とは膠原病類縁疾患の1つです。
  • 口唇、舌、頬、歯肉などの粘膜に潰瘍が繰り返しみられるアフタ性口内炎が出現します。
  • 皮膚症状としては、主に足にできる結節性紅斑、血栓性静脈炎、ニキビのような毛膿炎様皮疹があげられます。
  • 上記のほか、外陰部の潰瘍(男性は陰嚢、女性は大小陰唇に好発)、目の炎症を主症状とします。
  • 潰瘍や発疹は痛みをともないます。
  • 目の炎症はブドウ膜炎が主体で、炎症が前眼部のみに起こる虹彩毛様体炎型と後眼部におよぶ網膜ウドウ膜炎型に大別されます。
  • 網膜ウドウ膜炎型は、視力低下から失明に至ることもあります。

<原因>

  • 原因は不明ですが、白血球の特定のタイプの人に発症が多いことが明らかになってきています。遺伝的素因に何らかの環境因子がかかわっていると考えられています。

<治療>

  • 副腎皮質ステロイド薬、痛風治療薬のコルヒチンなどを用いて治療していきます。
  • しかし、重篤な後遺症を残す眼病変などの重症例では、中等量ないし大量の副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制薬が用いられています。